設計・解析について
Q.製品設計やFEM解析には対応していますか?
現在、製品設計やFEM解析の専任担当者はおりませんが、これまでの長きにわたる製造実績に基づき、
製品断面の薄肉化や形状の実現可能性についてのご相談には対応しております。
過去の事例を踏まえた情報提供を通じて、リスクを最小限に抑えた生産体制を心がけております。
生産体制について
Q.アルミ鋳物の生産可能な重量はどのくらいですか?
アルミの溶解・保持量は1日あたり約2トンです。鋳物素材としての生産重量は約1.3トン/日になります。
Q.造型枠や製品の対応サイズはどのくらいですか?
造型枠のサイズは2,700mm×1,500mmです。
造型可能な最大範囲は2,500mm× 1,300mm(深さ:約180mm)となっており、
目安として対応可能な最大製品サイズは2,300mm × 1,200mm(深さ:約160mm)です。
製品の形状や仕様によって異なる場合もございますので、ご相談ください。
Q.一日の生産数量はどのくらいですか?
標準的な生産体制では、1直(8時間)あたり約25枠を製造しております。
生産数量は「25枠 × 1枠内の木型数」で算出されますので、製品サイズや型の構成により変動いたします。
具体的な数量につきましては、図面や仕様をもとに個別にご案内させていただきます。
溶解炉について
Q.溶湯の温度管理の基準や方法について教えてください
ISO9001認証に基づいた社内基準に沿って、溶湯温度の管理を行っております。
安定した製品品質を保つために、所定の温度範囲を維持しながら記録・管理を徹底しています。
また、湯温の適正管理のほか、堰の位置やサイズ、湯道設計の見直しなどにより、
外観不良(ブローホールなど)を抑制する対策を行っております。
表面処理について
Q.表面研磨の方法について教えてください
ダブルアクションサンダーを使用した表面研磨を行っております。
#60および#80の研磨ペーパーを使用し、鋳肌の状態やご要望に応じて仕上げ具合を調整しています。
Q.ショットブラストの方法や処理の程度について教えてください
テーブル式ショットブラスト機を使用して処理を行っております。ショット材はΦ0.6mmのSUSカットワイヤです。
処理範囲は1,000×1,900mm以下の製品が対象で、それ以上の製品サイズは高圧洗浄にて対応いたします。
鋳物砂除去や塗装密着性の向上を目的とした処理を行っております。
Q.アルミ鋳物は素地のままで使用できますか?
素地にクリア塗装を施した仕上げ品での対応は可能です。屋外使用の素地製品は当社での供給実績がございません。
また、アルマイト処理を行った場合でも、使用環境によっては経年劣化による白錆び(腐食)が発生する可能性があります。
最適な仕上げ方法はご使用条件により異なりますので、ご相談ください。
品質管理について
Q.使用可能なアルミ材種と特性・コストについて教えてください
対応する材種は、AC3A・AC4C・AC7Aです。
【材種ごとの特性】
AC3A:湯流れ性が高く、薄肉で複雑な形状にも適しています。再生材の使用割合は約85%です。
AC4C:AC3Aに比べやや湯流れ性は劣りますが、強度と耐食性のバランスが良好です。再生材の使用割合はほぼ100%です。
AC7A:AC4Cに比べ高強度・耐食性に優れますが、湯流れ性が劣るので素材重量(肉厚)は増加する傾向です。再生材の使用割合は約32%です。
【材料コスト(目安)】
AC3A・AC4C:NSP(四半期ごとの地金平均価格)に基づきます。
AC7A:AC3A・AC4Cより若干高価になりますのでご相談ください。
用途やコストに応じた材種選定のご提案も承っておりますので、お問い合わせください。
Q.インゴットの成分はどのように管理していますか?
使用するインゴットは、メーカーより発行されるミルシート(成分証明書)を受領し、社内で適切に保管・管理しております。
成分のトレーサビリティを確保することで、安心の製品づくりに努めております。
Q.溶湯の品質はどのように管理していますか?
溶湯の状態については作業者が目視により確認を行い、酸化物や異物の混入がないかをチェックしています。
長年の経験と現場の観察に基づき、品質に影響を及ぼすリスクを未然に防ぐよう努めております。
Q.X線や超音波探傷検査、薬剤塗布や機械的性能確認試験には対応していますか?
これらの検査・試験については、社内での対応は行っておりませんが、工業技術総合センターなど外部機関への委託を通じた
情報提供が可能です。試験体の製作、検査内容のご案内や手配もサポートいたしますので、ご相談ください。
Q.QC工程表や管理ツールはどのようなものを使用していますか?
ISO9001認証に基づいた社内規程に沿って、日常の生産管理と品質管理を行っております。
アルミ鋳物製品には、標準のQC工程表および物件ごとの検査表をご用意しており、提供も可能です。
お客様の書式や仕様に応じた管理ツールのご相談にも柔軟に対応いたしますので、お問い合わせください。
Q.製品の寸法精度はどの程度ですか?
JIS B 0403:1995 に基づき、製品の用途や生産頻度に応じて以下の精度を標準としています。
CT10:長期間にわたる量産品や規格品に適用
CT12:限定生産や一品対応の物件品に適用